退職しました。
二年二ヶ月という期間は僕自身の感覚でも短めだとは思うのですが、最近のSV事情からするとまあ平均的な在職期間なのではないかと思います。
その二年強という短い時間で複数のファンクションを経験させてもらったのはありがたかったです。前職では「10年は無理だ」と言われた製品マーケティング業に初日から関わり、一年後にはハードウェアからソフトウェア側への移行ができ、振り返ってみるとキャリアの転機としてはとても有意義な2年間でした。色々と山あり谷ありなこともありましたが、最終的にはこの社内転職を可能にしてくれた現上司と前VPには感謝しています。特に前VPの「若いやつは若いうちにいろんなファンクションを経験しろ」という寛大なスタンスと、現上司の「PM経験が無くても地頭があってディテールに注意が行くやつなら大丈夫だ」という信頼によってこの先の幅が広がりました。前VPは正直皆「あの人なんの仕事してるんだろう」と思われるような人だったのですが、厳しい外面とは裏腹にとても面倒見が良く、そこは今後大いに見習いたいです。
前職は日本の超優良企業だったのですが、僕にはSVの中小企業の決して華やかではないものの、同僚と面白おかしく気ままに話し、自由なスケジュールで働き、腕をぶらぶら振り回しながら生きていける今の環境が一番合ってるなと実感しました。本社〜150人の内、サンダルを履いていたのは僕だけでしたが、同僚の「お前それはどうかと思うぞ(笑)」以上の指摘は一度もありませんでした。
エンジニアからマネジメント側に移り、もう二度と本業ではエンジニアになることはないだろうと思うと寂しいのですが、プロジェクトマネージャーととしてでチームのエンジニア達を日々押し寄せる営業部隊の勝手な要望から守るという役割は自分でもよくわからないくらい得意だったので、半端者ながらそれなりにいい仕事が出来たのではないかと思います。エンジニアチームの面々から僕のほうが前任の、僕よりも経験も技術力もあるPMよりも10倍頼りになると言われたのが一番嬉しかったですね。これから先何が待っているか分からないですが、エンジニアが楽に気ままに自由に仕事が出来ることに貢献したいと思っています。
自分の関わったものがお客さんの製品に組み込まれ、それが市場に出て購入できるようになるというのも初めての経験でした。いいものにデザイン・インしてもらえるとやっぱり嬉しいですね。多分そういうすばらしい製品って全プロジェクトの1割にも満たないのですが、その1割だけでも次へのエネルギーになるということを実感できました。
同僚
自分の仕事を楽しめるかは、仕事内容そのものよりも同僚や上司との関係のほうが重要なのではないかと気づいたのもこの一年間くらいのことです。個性豊かで気のいい、ネジが飛んでてお互いくだらないジョークで笑い合った同僚が多くいた中、特に気が合って印象に残っているのは:
- ウィキペディアを仕事中に一日中見ているインド人エンジニア(ただし退社時間は23時で、仕事はちゃんとしている)
- 文法にものすごくうるさい、超絶陽気で憎めないフィリピン系アメリカ人の新卒エンジニア
- 下ネタ満載のイタリア人マネージャー
- 火を吹いたりテレポートしたりできるんじゃないかと思える、悟りを開いた感じのインド人ハードウェアエンジニア
- 気がつくと、やりたくない仕事を押しつけられてしまう敏腕インド系カナダ人マーケター(別名「要注意人物#1」。ちなみに僕意外に本社で日本語が喋れるのはなぜかこの人だった)
- 絵に描いたような超絶仕事が早い片言英語の中国系ドライバエンジニア
- 二言めには『中国語を学ぶなら中国人の彼女を作れよ(笑)』としきりに言ってきた中国系ハードウェアマネージャー
- 『言動は40代、外見は30代、実年齢は20代』の新卒エンジニア
- どう考えてもドラッグでもキメてるんじゃないかと思える、ぶっ飛んだ広報担当
- 大学時代は超絶イケメンだったのに今は小太りになってしまった、話が全社で一番面白い元レンタカー会社勤務の若い営業の兄ちゃん
- 通称『ジェダイマスター』、長髪オールバックポニーテールのなんでも作れるテスト装置担当エンジニア
まあ僕自身いろいろとおかしい人間なので、きっと似たような感じで覚えられていることでしょう(笑)。退職すると仕事仲間と会うことってほとんどなくなるのが普通なのですが、5、6人くらいはこれからもプライベートでもたまにつるんだりするんじゃないかと思います。そういう面でも、変人ぞろいのこの会社に偶然入社したことには感謝しています。
職場でこのブログ記事を読める人はいないのですが(日本支社の人除く。。。)、みなさんありがとうございました。
今後
さて今後の身の振り方ですが...半年ほどニートします!
ニートになった今、このブログの更新頻度も上がるはず!(切望)
今後ともよろしくお願いします。